Tableauのおいて変化と相関を同時に見るための散布図作成方法

今回の議事のベースとなっているダッシュボードを先に紹介します。

Make Over Mondayでトライしたこちらのダッシュボードです。

https://public.tableau.com/views/MOM_20221128_USSchoolShootings/USSchoolShootingsIncidents?:language=ja-JP&:display_count=n&:origin=viz_share_link



左の折れ線グラフは特に工夫があるわけではないのですが、右の4つある散布図はいろんな場面で使えると個人的に思っていますので、作成方法を紹介したいと思います。

 

 

作成手順

0.前提条件

1.ベースの散布図の作成

2.同じディメンジョンのものを繋げる

 

 

0.前提条件

まず前提条件ですが、比較したいディメンジョンが縦持ちになっていることが条件となります。上記のダッシュボードでは、過去の特定の年と比較しているので、年に対してデータが縦持ちである必要があります。よく予実比較にもこの散布図を使用しますが、予実比較においても予定と実績が縦持ちの状態でデータとして保持されている必要があります。

また、散布図なので、メジャーが2つ以上必要ですが、こちらは縦持ち、横持ちどちらでも実装可能です。正確に言うと、横持ちの状態で実装するのですが、縦持ちの状態になっていても、Tableauで実装する際には疑似的に横持ちの計算フィールドを作成することが可能です。

 

1.ベースの散布図の作成

今回のグラフでは、横軸にインシデントの回数と縦軸に被害者の数を表示しています。今回は、Time Period事にどのような変化をしているのかを見たいというシチュエーションを想定しております。これにYearディメンジョンをそのまま加えると以下のように全年のデータが入ってしまって変化が全く分かりません。

 

そこで、比較したい年のパラメータを二つ作成し、そのパラメータの年の間で変化を見ることとします。以下のようにDate FromeとDate Toの二つのパラメータを作成し、それをもとに、year filterという計算フィールドを作成します。これをフィルタに入れることによって、Date FromeとDate Toと一致するデータのみに絞ることができます。

その結果最初の散布図は以下のように絞られました。

 

ただし、このままだと、どのデータがDate FromでどのデータがDate Toのデータなのかが一目で分からず、マウスオンして一つずつ確認する必要があります。また、色はすでに使用してしまっているので、そこで次に考えることはサイズの区別です。Date Fromを小さいサイズにして、Date Toを大きいサイズにすることで、変化を一目で分かるようにできます。下図のようにyear sizeという計算フィールドを作成します。これにより、Date Fromは0となり、Date Toの0以上となるため、サイズに違いが生まれます。

その結果が以下のような散布図です。これでだいぶ見やすくなりました。

 

 

2.同じディメンジョンのものを繋げる

上記の状態でも十分見やすくなりましたが、まだ一目で分かるとは言いにくい状態です。次に、パスを加えて行きます。

まずは、1.の手順と同じ流れで、横にインシデントのカウントメジャーを入れて、同じグラフを追加していきます。ただし、ここでは、Cirleではなく、Lineののグラフにします。また、設定の中でポイントとなるのが、PathにYearを入れることです。これにより、Yearを順番に繋げる折れ線グラフとなります。今回は、YearをDate FromとDate Toの二つに絞っているため、その二つをそのまま繋げるだけのグラフとなります。

 

 

ここまで出来たらあとは簡単です。二重軸にしてあげて、軸を同期させてあげれば以下のような散布図となります。小さい点がDate Fromの点であり、大きい〇がDate Toのデータです。散布図のどの方向に変化したかが一目で分かります。

 

 

余談

上記までは、予実比較などで2点間の比較でしたが、3点以上でも使用することができます。例えば、Date Midを追加すると以下のようなグラフになります。